インドネシアとレモンチャツネ

今日参加した打ち合わせで、世界各国の人々に「今週の気分」を聞き続けたデータがあることを知った。嘘のような本当の話。

日本と台湾とインドネシアでこの2〜3年にわたって集計されたデータで、10ぐらいの表現から気分に近いものを毎週選んでもらって定点観測する、というもの。結果を見ると、日本は年間を通じて低空飛行。正月だけ無条件にブチ上がるのが逆に怖い。台湾は低めながら落ち着き気味で、チルい感じ。インドネシアは毎日嬉しくて楽しい気分らしい。本当かよ。でもたぶん、こういうのは「そうあろうとする」ことが結果を生むように思うので、インドネシアの人々を見習ったほうがよさそう。

私は、今週はしんどかったなあ、と打ち合わせを片耳で聞きつつ振り返る。気圧との相性が悪かったのか偏頭痛でのたうち回る日が続き、なかなか仕事に身が入らなかった。痛かろうが痒かろうが締切はやってくる。各所に詫びを入れ、減速でなんとか乗り切った。えらいぞ。

えらかったので、ご褒美として有名店のカレーライスを食べに行った。土地代もあって主要メニューなのに2000円近くかかる。しかしそこは老舗、2000円相当の深い味がするのだろう。そう信じてカレーライスを口に運び、運び、運び……運び終えてしまった。儚い。あまりにも儚い2000円であった。もうない。添え物のレモンチャツネの味しか覚えていないぞ。あのレモンチャツネは爽やかな酸味とほのかな苦味がおいしかった。レモンチャツネだけで一杯飲める。私は2000円相当のレモンチャツネを食べに行ったのかもしれない。カレーはもういいから、レモンチャツネだけ売ってくれないか。頼む…!

時間がない、時間がないと言い訳ばかりしている私にも今週の気分ぐらいはレポートできるのではないかと思い、なかなか続かずにいる日記をここに再開してみる。「しんどかった」と言っていた割にはのんきにカレーの添え物に執心しているところを見るに、私にも多少は「インドネシア」の素養があるのかもしれない。

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