角の折れたハンドアウトに走り書きがあります。「絶対、というものはないしルールというものは新しく生まれる瞬間に最大の価値がある」先日の講義でサマセット・モームの『サミング・アップ』語録を学んだ感想として書き残したものです。
ルールを壊すことは重要ではないと考えます。新しいスタンダードとしての、新しいマジョリティとしてのルールが作り出された瞬間こそ価値があります。
たとえば、ことばもそうです。若い世代がことばや表現の決まりごとを無視していいかげんに使うことは決して褒められた話ではありませんが、そのコミュニケーションが意味のあるものとして広く流通しているなら、ことばや表現の決まりごとをアップデートしていく必要があります。使われていない表現ばかりの古い教科書に、現代語のテキストの役は務まりません。
ルールが生まれたら、それはもはや過去のものです。どんどん衰えながら、ディフェンディングチャンピオンとして君臨し続けます。さすれば私たちはそのチャンピオンに挑み新しいルールを組み立てていくまでのことです。
「今」に勝るものはない、ということです。