
9月の足音が聞こえ始めたあたりから、途端に雨がよく降るようになった。今年は季節の回りが早いなと感じていたが、秋の訪れも随分早い。
Twitterに「雨の良いところは、家に居ながらにして水の音が聞けるところ」と書いたが、昨日なんかは土砂降りだった。今年は雨によって大変な被害を受けた地域もあったけれど、あんな惨状をTVで見て、犠牲者まで出ているのも承知していて、それでも私は雨が好きで川が好きで仕方ない。
幼い頃から自宅の庭に降り続く雨をひたすら眺めている子どもだった。頭上から土へと一直線に吸い込まれていく、白い糸のような斜線の数々。同じように見えてまったく同じものは二度と落ちてこない。そう思うと、止めどなく落ちてくる雨粒から目が離せなくなった。
激流でも濁流でも美しいと見入ってしまう。天災に巻き込まれても、川に呑まれるのなら本望とさえ思ってしまう。実際、あの大震災の後に私は敢えて川の近くへ引っ越した。
自身が危機に瀕していないからそう思うのだろうか。台風で町内を流れる川が氾濫した日は友達と遊びながら登校した。利根川に流されかけた日の記憶はおぼろげにしか残っていない。無邪気なものだ。身内が川に、雨にやられたら水が憎くなるのだろうか。いつか川に愛想を尽かす日は来るのだろうか。
なぜそんなにも雨や川が好きなのか、自分でもよく分からない。水と何らかの縁があるのだろう、とは思っている。