
「すいません、全然関係ない話なんですけど、頭蓋骨の形すごい良いですね」
本当に関係ないな、と思った。仕事の相談を持ちかけてきたのはあなたでしょうが。すごく真面目に話している途中だったので拍子抜けした。
後頭部が見事に丸くて感動したのだそうだ。ふくらはぎの造形が良いとか、抱き心地が良いとか、私は時々妙な褒められ方をする。褒められるのはうれしいけれど、それは良いのか悪いのか。
話に飽きたものの他に目立つものがこれといってなかったのだろう、少し申し訳なく思う。
親身になって話を聞いたものの、彼女の納得するようなことは言えていなかったようだ。うやむやになって話は終わった。男性は正解を求め女性は同意を求める、みたいな話があるけれど、彼女は別に退職やら進学やらアクションを起こすつもりはなくて「そうだよね、大変だね」と言ってほしかったのだ、と後になって気付く。
中学の部活動の顧問に言われたことがある。「人の気持ちを理解しようと努力するところが素晴らしい」、つまりは理解できていないということなのだ。