天災とは

大きなプラスドライバーの持ち手みたいな色形をしたものが遠くの空から飛んできて、向こうの丘に落下しました。これはまずいんじゃないかと落ちたあたりを見つめていたら、やがて煙が立ち上りキノコ雲らしいものが生まれたようでした。私は隣にいた友人の手を無理やり引っ張って、自宅に駆け込みました。家に入る頃には雨が降りだしていました。透き通っているけれど、少し粘り気のあるような雨でした。

テレビでニュースは流れていませんでした。真偽のほどや被害の塩梅を知りたくても、私のほかに誰もその事実を認める者はありませんでした。連れてきたはずの友人も私を信じなかったのでしょう、危険に違いないのに夫を探しに雨空の下へ駆け出して行ってしまいました。

ミサイルの撃ち手を恨む余裕はありませんでした。人災だったのかもしれませんが、私はそれを天災とまるで同じように受け止めていました。あの雨に当たったら死ぬのかな、雨を避けるのは難しいことだな。窓の外の雨をじっと見つめながら、身を守るため、命を落とさないためのことをひたすら考えていました。

今日はやけに寝覚めが悪い、そんな日の晩には、ひょうがばらばらと音を立てて降りました。

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