動楽亭に行った

 関西旅行の最終日、雨粒がぽつりぽつりときはじめたので、花盛りだった大阪城の梅林を去ることにしました。今年最初の観梅がこんな暖かな日に何の気兼ねもなくできたのはとても贅沢なことでした。

さあいよいよ予定がなくなった。水上バスで運河の町の観光ツアーというのも悪くない、とキョロキョロしましたが、渡船場まではずいぶん歩くようでしたので、より近い駅へ出向き新今宮へ向かうことにしました。

目的は動楽亭、大阪の寄席です。前々から気になっていたのに加え、今日はヒザに大学の先輩が上がるというので伺うことにしたのでした。

こぎれいな公民館にも似た板の間に、ふかふかの座椅子が並びます。障子の裏に下座部屋があるらしく、調絃の音がかすかに聞こえます。

番組

 優々「平林」

 ひろば「上燗屋」

 あさ吉「かぜうどん」

 九雀「茶の湯」

 (仲入)

 歌之助「しびんの花活け」

 千朝「佐々木裁き」

酒飲みが演じる酒飲みにはどんな稽古狂いも敵いません。ひろばさんの「上燗屋」はとにかく陽気で軽快で良かったです。大先輩にあたる歌之助さんは、きびきびした動きが何度見ても面白い。表情といい、抑揚といい、切り替えの速さは師の十八番ですね。久々に堪能できてうれしかったです。

繁昌亭といい動楽亭といい、大阪の定席は飲食ができないようでした。けれど、飲食する暇もなく笑わせてもらったので十分満足です。ほんの思いつきで、東京では観られない上方落語を存分に楽しむことができました。寄席っていいものだなあ。

離れようと思っても、拭いきれずついてくる。気がつけば、無意識のうちに自ら手繰り寄せている。落語とは切っても切れない縁があるようです。

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