世界でたった1人だけが話す言語、というものがある、と今読んだ雑誌に載っていました(嘘か真か分かりませんが、こういうことを知るとき「ああ、雑誌を読んでいてよかった」と思います)。
私は考えています。最後の一人になってしまって、そのことばを使う者が世の中に自分以外いない状況というのは一体どんな気持ちだろう。
忘れてしまえばいいのに、と思うでしょうか。忘れよう、と決めた瞬間に思い出すのは最後から2人目の話者の顔だと思いました。しかし一方で、私たちが中学英語すら少しずつ忘れていくように、使わないことばを身体に残し続けることは難題でしかありません。
世界で自分しか知らない言語がある。それはとても孤独なことです。ことばは相対し初めて生まれるものですから、相対するものをひたすら待ち続ける世界がそこにはあるのだと想像します。
インタビュアーが「それを幻の言語に違いないと誰が分かるのか」と尋ねたところ、彼は「さあ、僕が判断するしかないだろうね」と笑った、と雑誌には書いてありました。その気持ちは誰にも分からないだろうな、と思いました。