shout

「バーイバーイそうぶせんでんしゃー!」

飽きもせず繰り返し繰り返し叫ぶ声が聞こえたので、どこの子かしらと周りを見渡したのが過ちでした。どうだ、と言わんばかりに目を輝かす3つか4つほどの男の子とばっちり目が合ってしまいました。

うわっ、と思わず目を逸らし2拍ほど間をおいて再びそっと目を向けると、男の子はまだこちらを見ています。おいおい、なんだよ。男の子はこちらのリアクションを期待しているようにも見えました。

初めは、あの子は素直にホームを離れる電車へ別れを告げているのだとばかり思っていました。しかしこれほどしっかり視線を送られている様子からすると、ひょっとして注目を集めたい下心からわめいていただけなのではないか、と疑わずにはいられませんでした。

三たび「バーイバーイそうぶせんでんしゃー」が聞こえたときには絶対に振り向くまい、と心に決めました。素知らぬふりをしてやり過ごすと声は次第にしぼんでいき、私は「見やがれ」と心の中で大人げなくガッツポーズをしました。

コメントを残す