電車で居眠りをしながら本を読んでいるおじいさんの帽子に塩が干上がって白い波が幾重にも浮かんでいます。
身体から塩を精製するというのですから不思議なものです。砂糖は精製されません。人間の身体は実に変態的でグロテスクだと思います。
動的平衡、という法則が提唱されているそうです。身体の細胞は絶えず入れ替わりを繰り返している。新しいものと古いもの、外のものと中のもの。排泄物は食べ物のかすだと思っていましたが、取り込んだ食べ物と体内の細胞が分子を交換したその残りが排泄物の大半を占めているといいます。分子の交換。言葉にしてみても、いまひとつ意味が掴めないほど不思議なことが自分の身体の中で日常的に繰り返されています。にわかに信じがたい、と思ってしまいます。
日常の中にもずいぶんたくさんの知らないことや信じがたいことがあります。あ、結構無知なんだな、と思います。
