waiting for you

私たちは理由もなく集いたいのだ、と思いました。

カウンターとは偶然を待つ場なのだと思います。独りで訪れて、いつも会うあの人やまだ見ぬあの人が現れるのを待つ場です。あるいは、カウンターの向こう側のあの人が今日も入っているかとそわそわしながら席に着きます。独りになりたい人はむしろカウンターに座らないのです。奥の2人掛けの小テーブルに相手もいないのに腰掛け、呼んでくれるなとばかりに本を開いたりするものです。

カウンターにいたあの子は。気分良くとろとろになるまでお酒を飲んでいました。温泉旅行以来、会うのはこれで2度目でした。「みんなとね、話したんだけど、温泉旅行じゃなくても、先輩の恋愛相談がなくても、集まりたくない?飲もうよう」かわいい女の子に頬と頬がくっつきそうな距離で話されるのは悪い気がしないなと思いましたが、それ以上に私は、彼女のその提案がとてもいとおしいと思いました。

今夜の場は「一次会」と名付けられていました。何の一次会かは分かりませんが、一次会にはとにかく人が溢れていました。会に交じるまでは私も何の一次会なのだと訝しく思っていましたが、今はとても良い会だったと後ろ髪を引かれながら家路を辿るところです。

私たちは理由もなく集いたいのだ、私たちは常に待ち合わせをしているのだ。一次会という何も言い当てていないネーミングは、実に的確で秀逸だと思いました。

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