隣の家のおかあさんは名前は分からない(木の表札は腐りかけて墨字が読めません)けれど、いつも「行ってらっしゃい」と言ってくれます。家の場所は分からないけれど同じゴミ集積所を利用している老夫婦は「おはようございます」と言ってくれます。
隣の隣のいつもヒステリックに子供を叱る若いおかあさんはツンと私のことを無視します。斜め向かいの私と同姓のおばさんは私をなるべく見ないようにして、声を出すだけ無駄とでもいうかのように避けきれなかったときだけ小さく会釈をします。
ご近所付き合いは人を選べない分難しいものです。小中学校の、学区で括られた居心地の悪さを思い出します。せめて私は声ぐらい惜しまず出したい、と思いました。
