shoes

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靴を脱ぐと所構わず「はあ」と言ってしまうのはどういうことなのでしょう。脚とともに心も解き放たれる気分がします。

昔、とある民族の間では美の追求から纏足という行為がなされていたといいます。足をきつく締めつけて、足が小さくなるように矯正するのだそうです。靴を履いている間も同じような状態なのかもしれません。そのせいか、靴の束縛から解放された瞬間ほど心身が緩みきった状態もそうそうないなと思います。

渋谷の『かないくん』展が良かったのは、靴を脱いでウレタンの敷き詰められた部屋で作者による朗読が聴けたことです。真っ暗な部屋に寝転んで、松本大洋の運筆を見ながら谷川俊太郎の声で読まれる『かないくん』を聴きました。絵本をただ読むのとは違う、絵本の中に吸い込まれるような気分でした。

私は泣きながら絵本を買って帰りました。もちろんとても良い本ではあったのですが、あの部屋のあの感覚は家で本を開いても得られませんでした。靴の魔法にうまくしてやられたな、と悔しがっているところです。

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