Dear Sandalwood

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最近街を歩いていると、どこからともなく線香の匂いが漂ってきます。あの白檀の、清潔かつ少し燻された甘い匂いです。コンサートホールにいても坂道を登っていても、混み合う電車の中でも感じました。ふっ、と一瞬だけ漂って、ひと息吸い込むぐらいの間に消えてしまいます。隣の女性から漂う香水の香りか、いやしかしあの時はそれらしき女性も見当たらなかったような。

(自分で知る限り)いわゆる霊感というものは持ち合わせていません。神社で身体が怠くなったこともなければ、暗がりに先祖の姿を見たこともありません。それは今も昔も同じことです。仮にそういうものがあったとして、白檀の香る線香を焚くのは東アジア特有の文化のはずですから、見えない存在というものが東洋にあるならば、西洋や南洋にもいないと不公平なわけで…

考えても考えても解が見出せないので、私は「ああ、いい匂いだな」とひと息吸い込んで良い気分に浸るぐらいのことしかできずにいます。ひょっとして、私を良い気分に浸らせるためだけの霊が私の元を連日訪ねてくれているのでしょうか。

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