東京に帰ってきました。東京での暮らし方を忘れるぐらい、気持ちの良い旅でした。
名古屋の人たちは、みんなとてもかわいがってくれました。友達だけでなく、友達の友達も、友達の友達が紹介してくれたカレー屋さんも、初めて訪ねた風呂屋の番頭さんも、野良猫すらとてもよくしてくれました。「名古屋の人みたい」と言ってくれる人もいました。冗談か夢のような旅でした。そしてみんな、冗談か夢のようにさらっと「またね」と言って別れました。
東京での暮らし方をすっかり忘れた私は、東京のいつもの一人きりの部屋に帰ってきてとても心細くなりましたが、一晩過ごしたらわりとすぐに東京の生活を取り戻しました。すぐに忘れられる寂しさよりも、明日からの通常営業に順応できそうだという安心感に包まれて眠りました。
でも今、会社に向かう地下鉄のホームで突風が吹いた瞬間、名古屋で過ごした時間がフラッシュバックしました。楽しかったあの旅のことは忘れるのではなく、これからも冗談か夢のように時々思い出すことにしよう、そう決めました。
