IID池尻ものづくり学校へ、ワークショップのスタッフとして行ってきました。ついこの間まで歩いて5分ほどの所に住んでいたにもかかわらず一度も行ったことのないIIDへまさか1時間かけて足を運ぶことになろうとは。近隣の景色も懐かしささえないぐらいです。
私は「ピスタチオ」というクリエイターユニットの缶詰ワークショップのお手伝いを。未来の自分に向けた手紙やプレゼントを缶詰に入れ、製缶機で密封するというものです。
お盆明けの週末だからでしょうか、お客さんはまばらでした。学校の隅の隅でやっている私たちのワークショップではなおのことでした(後で聞いてみると他の催しも同じようなものだったようです)。私たちはおしゃべりをしたり見本用に缶詰のラベルを描いたりして過ごしました。
お昼時を少し過ぎた頃、小さな小学生の女の子と物腰柔らかそうなお母さんが私たちのワークショップを訪ねました。女の子はおとなしく、蚊の鳴くような声しか出しませんでした。お母さんが促し、ようやく「元気がない時に開ける缶詰」を作ることになりました。
中には「昨日お母さんと作った(代弁:お母さん)」という小さなフェルトのネコとブレスレット、手紙を入れることにしました。手紙には「げんきがなくなったときにあける、ねこのかんずめ」と書きました。ネコが大好きなようです。
表のラベルも描かなくちゃね、とラベル用の紙を渡すと、大好きなピンクと緑のペンでサクサクと何匹ものネコを描きはじめました。ラベルのネコたちはおしゃべりで、「ふたごだにゃ」「りぼんがないのは男の子だにゃ」などと説明を加えつつ「いいことこっちこい」「きっとだいじょうぶ」と、元気がない時の女の子に向かって励ましの言葉を投げかけていました。
いいことこっちこい。きっとだいじょうぶ。
いい言葉だね、と私たちやお母さんが褒めると、恥ずかしそうにしていました。製缶機のハンドルを全身でぐるぐる回し、「ありがとうございました」と小さな声で言って帰っていきました。私たちが手を振ると、手を振ればいいのかお辞儀をすればいいのか分からなくなって、腰の悪い招き猫みたいになっていました。
いいことこっちこい。きっとだいじょうぶ。
本当にいい言葉だと思ったので、忘れないように書き残しておきます。大人じゃなくて、子供が生み出した言葉。子供たちもなかなか侮れないな。
来週末も行く予定なので今から楽しみです。今度はどんな子が来るのかな。
