恥ずかしながら、傘を失くしまして。
以前は「いいのを買ってもどうせ失くすから」とビニール傘ばかり買っては本当に失くしていたのですが、ある時「気に入ったものを持てば失くさないように努力するんじゃないか?」と逆転の発想に立って布地の傘を買うことにしました。
紺色の布地を金糸で縁取ってあって、まるで夜空のような傘でした。雨の日の帰り道にそれを差すと、街灯に照らされた傘の上の雨粒がキラキラと光って、本当に星空を見ているようでうっとりしました。大した値段はしなかったのですが、私はその傘をとても大切にするようになりました。
なんだけど、予定が立て続けに入っていたため慌てて移動する中ですっかり頭から抜け落ちてしまっていたようです。はっと気付き、抜け出したばかりのライブハウスに引き返して心当たりの場所をざっと探したものの傘はありません。
失くしたのはここじゃなかったのかな、そうするともうアテはない。1年がんばったのになあ、見放されてるなあ…
所詮傘は傘だし、落ち込んでいても始まらないので帰りに新しい傘を買おう、今度はどんな傘を買えばいいんだろう、もう分からないや、と決意とは裏腹に私はこれでもかというほどひどくがっかりしていました。
そこへ昨日のライブハウスの方から連絡が。「傘って金色の柄のやつ?」聞けば椅子の背もたれに隠れて掛かっていたのを見つけてくれたようでした。
あああよかった!たかだか傘とは思えないぐらいうれしかったです!イリイさんありがとう!!
昔、小学校の国語の教科書に「おじさんの傘」という物語が載っていましたね。私も大人になって、ようやくおじさんの気持ちが分かった…かもしれません。
傘、大切にしよう。
